10.過重力(特殊環境)は空極の予防医学

(1) 今なぜ予防医学でしょうか?

日本の医療は車と同じように考えると、事故(病気)が起きてから修理(治療)する(治療医学) が主流です。医療保険費は43兆にもなります。一方日本の高齢化も進み、日本は世界有数の長寿国であり、2025年は人口の25%が高齢者になろうとしてます。長寿国と聞きますと健康大国と勘違いいたしますが、寝たきり老人が多く2025年には500万人に達しようとしていまして、介護保険費も15兆に達します。これだけ治療や介護を受ける人々が増えれば、当然社会保険費の医療費、介護費が増え今社会保険が崩壊しつつあるのです。

  このように危機的な状況に陥っている日本ですが、欧米の先進国は30年以上前から医療費の増大を予測して、病気になる前に予防する予防医学に取りかかっています。日本政府もやっと気がつき予防医学を4年前から国策として取り入れるようになりました。因みに予防医学に関する所属学会は、日本抗加齢医学会、日本検診協議会、日本予防医学会、日本公衆衛生学会、日本ヘルスケア学会、など沢山関連しています。従って予防医学を勉強した若者の未来は必ず開かれると存じます。

 

参考資料

ヘルスケアの未来  日本経済新聞出版、監修 アクセンチュア、2020、8月21日。

 

 (2)過重力の特殊環境こそ空極の予防医学

無重力の宇宙と逆の過重力環境は未だ類を見てない世界でありますから、沢山の研究とイノベーション産業をも生まれる可能性を示唆しています。9に前述したごとく、骨減少を抑え、筋肉の萎縮を抑える事が出来れば健康長寿社会の構築は夢でなくなり、究極の予防医学が出来上がるのです。第2章で述べているの特許発明者、田口副学長の夢ある過重力装置は極めて興味深く実現できると確信しています。