6.藤田先生(防衛医科大学教授)より過重力の安全性を伝授いただく

前述した田口副学長(医療創生大学)は、考案しドラゴンボウルに出てくるような過重力の実験室を民間レベルで営業しようとお考えになっています。また既にお考えは特許をお取りであり極めて興味深い施設であります。しかしブログ4においても航空医学実験隊にて実験を経験した結果、および藤田教授の動物実験結果を踏まえると、内外ともに民間レベルで過重力装置がまだ施行されていない現在、もし大学に構築されると、世界初であり、話題性は高いと思われます。しかし安全性確保が極めて重要であり、慎重を期す必要があります。藤田先生の論文では、安全性について詳細に研究されており生命に関わる問題で大変勉強となリました。先生のおっしゃりたい事は、過重力という特殊環境内に入るには前室で適応(アダプテイション)をしつかりしてから過重力環境に導入して、生体に異変が起きた場合は中止する英断が安全性確保の第一歩と述べています。特に末梢循環障害に注意して心肺機能・脳血管状態の微細なフォローが常時必要です。前述した圧・温度・酸素そして重力、これら全ての異常環境装置は、安全性のチェックこそ肝でありチェックをおこなってし過ぎる事はありません。その点さえクリアーしたら、世界で類のない異常環境過重力装置は、たくさんのイノベーション研究と産業を生み出すでしょう。楽しみです。

 

参考資料:藤田真敬、宇宙航空医学入門、鳳文書林出版。

 

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